現代妖怪 > 人面犬

この人面犬の話は1989年から1990年頃に広まったとされています。

人面犬の話の出元としてよく知られているのが、ジャーナリストの石丸元章氏が、ファッション誌・ポップティーンのライター時代に誌編集部と結託して、読者投稿にあった人面犬の話に創作を加え誌上にて広めたとされる話です。

しかし、これはあくまで読者投稿をアレンジし広めたというものであり、オリジナルの投稿内容がどのようなもので、どこまで話を創作したのかは不明であり、これをもって発祥とするのはいささか乱暴な気もします。

他にも俳優の的場浩司さんが、野良犬をネタにした冗談を仲間と話していたが、知り合いのDJがラジオ放送でこれを話し全国に噂が広まったとする話や、とあるお笑い芸人が、噂が伝わるネットワークの検証として、白衣を着て放課後の小学生らに「研究所から人間の顔をした犬が逃げた」と繰り返したところ、1年後には人面犬の噂が大流行していたという話など、発祥説は複数存在しています。

しかしこれらについても、最初の説では的場浩司さんが人面犬の存在を知らなくても、一緒に話をしていた方がそれらしい話を知っていたという可能性もありますし、実験説については口裂け女の発祥でも語られている「流言実験説」と重なる部分があり、「研究所から人面犬が逃げた」という話が肝心の人面犬の話のパターンにほとんど出てこないという矛盾があります。(少数ではありますが筑波のとある研究所で生み出されたというパターンは存在します。)

いずれも発祥を決定付けるものとしては、難しいのではないでしょうか。

そもそも人の顔をした犬の話は江戸時代から複数存在しており、人面犬ブームの10年以上前にも漫画「うしろの百太郎」で霊犬ゼロという人面犬が登場しています。つまりある程度「人の顔をした犬」というものについてブーム前から認知はされており、いくつかのきっかけが重なりブームになったものと考えられます。そしてそのきっかけの最も大きな要因としてマスメディアがあったことはいうまでも無く、口裂け女同様メディアの影響力というものを感じる都市伝説であります。


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